もっとたくさんの命を助けたい!薬剤師としてできること。

薬剤師としてある程度の実務経験を積み、これからのキャリアについてふと考える機会が増えたあなたに、おすすめしたい道があります。
それは、「専門薬剤師」として活躍することです。

 

専門薬剤師とは、特定の分野において専門的な薬を扱う薬剤師のことであり、日本病院薬剤師会によっていくつかの専門薬剤師が認定されています。
今回はその中から、「感染制御専門薬剤師」についてご説明します。

 

感染制御専門薬剤師とは、感染症の予防・治療に関する薬剤全般の専門家です。
感染症患者への治療を行うには、医療チームが編成されますが、感染制御専門薬剤師を中心に、インフェクションコントロールドクター、感染症専門看護師などがメンバーとなります。

 

医薬品 注射器

この医療チームにおいて、消毒薬や抗生物質に関する深い知識を発揮し、感染症患者の治療に貢献するのが感染制御専門薬剤師の役割です。
医療の進歩により、消毒薬や抗生物質の種類は膨大となり、様々な病気の治療に役立つようになりましたが、その強力な効果の反面、使用には細心の注意を払う必要があり、それぞれの薬の特徴を細かく正確に理解しておく必要があります。

 

感染制御専門薬剤師の薬学のエキスパートとしての知識や経験が、感染症患者の命を救う場面も多々あるのです。

 

というのも、死因の4分の1は感染症だといわれており、感染制御専門薬剤師の果たす役割はとても大きいです。
たとえば、結核やマラリアなど発展途上国に多いイメージの感染症は、先進国でも症例は常に発生しており、感染症を拡散させないためにも、感染症患者への適切かつ迅速な治療やその研究を行っていく必要があるからです。

 

また、肝不全や腎不全、少し前までなら命を落とすと言われていた合併症をもつ重篤な感染症患者であっても、薬物動態理論や臨床薬理学を用いることで命を救うことができるのです。

 

これは、感染制御専門薬剤師の専門知識をもとに、強力な抗生物質を適切に投与することで、レベルの高い治療を提供することができるからです。

 

強力な効果のある薬には、副作用の危険性もあるので、使用には厳重な注意が必要であり、あらゆる薬剤の特徴を理解し、利点と副作用の両方を熟知している感染制御専門薬剤師のもつ薬学の専門知識が不可欠となります。

 

感染症の恐ろしさは、単体では命の危機につながる事態にならないものもありますが、重篤な合併症を引き起こす可能性があることです。
合併症を併発してしまうと、一気に重症化してしまい、生命の危機にさらされてしまいますが、感染制御専門薬剤師の適切な投薬によって救える命がたくさんあるのです。

 

また、感染制御専門薬剤師は、臨床現場へ緊急介入を求められることもあります。
一般の薬剤師にはない役割であり、薬学のエキスパートとして頼られている証とも言えるでしょう。

 

 

感染制御専門薬剤師になる方法

 

感染症患者への治療において非常に大きな役割を果たす感染制御専門薬剤師ですが、どのようにすればなることができるのでしょうか。
まず、薬剤師として5年以上の実務経験を積んだ後、認定薬剤師となる必要があります。
その後、感染防止対策に3年以上関与しているか、インフェクションコントロールドクターであることや、病院や施設などの所属長からの推薦状があることなどの条件を満たし、日本病院薬剤師会が行う認定試験に合格することで、感染制御専門薬剤師になることができます。

 

薬剤師 香里 ワンポイント

 

 

高度な知識や豊富な経験が必要とされる感染制御専門薬剤師は、一般の薬剤師と比べると求められるハードルは高く、感染制御専門薬剤師になった後も、開発される新薬についての勉強を欠かすことができません。しかし、そのおかげで救われる命も多く、非常にやりがいを感じられるでしょう。薬剤師として専門分野で活躍したい、臨床現場に介入したい、などキャリアアップをお考えの方は、ぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。


 

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